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             木 村 尚 樹 

         NAOKI  KIMURA

         fine art photography

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Anthology rhymes V    - 私詩韻集 -

  • 執筆者の写真: cogito ergo sum
    cogito ergo sum
  • 2021年7月24日
  • 読了時間: 1分

更新日:3月6日

-凪の憶-

-after dark-




人々が魑魅魍魎を恐れ、神にすがった闇の時代があったという。

人間らしさを取り戻したルネッサンスという名の夜明け、

幻想的な伴奏が聖歌隊とともに、その自由を賛美したことだろう。

金属の放つ鈍い光が厳格な守りの奥に眠っている。

鳴らないオルガンは今も、同じ思いでそこにいるのだろうか。

外を通りかかった車の低く重い音。一本のパイプだけ、共鳴したようだ。

窓から差し込む薄日がほのかに、色めいたの見ていた。

もう一度、その響きを待ってみる。

わずかな震えが凪を呼び込む。

今は、何を讃えてくれるというのだろう。

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